フーテンまちこ氏のブログ〜Machiko known as futen〜

フーテンまちこ氏の日常と非日常と半径5メートル以内の人間模様

ガラスで土偶の道具を作ってみた

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こんにちは。ふうてんです。
さて、以前縄文時代が好きだという話をちらりしましたが、その縄文好きのお仲間に誘われてただいまこちらで展示中です↓

dogupota.net


私は以前はもっぱらジュエリーをメインに制作していました。
どんなジュエリーかというと、木の実や動物の骨などを現物から型取り、さらに加工したものやミツロウという日本古来の素材を原型に用いたものなどです。
勝手に『狩猟採集物ジュエリー』とか名乗って作っていました(現在進行形)。

たとえばこんなの。
下の写真は山椒を形どったリング、お米のピアス、松の実のピアスです↓

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最近はジュエリー以外の制作もしたくなり、今回はこの展示の機会もあったのでガラスで作ってみようと思いました。
パート・ド・ヴェールという技法で、古代オリエントから続く超古い技法です。
簡単にいいますと。。。

①原型を粘土で作る

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②その周りに石膏を流し固める

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③石膏が固まったら中の粘土をほじくりだす

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④空洞になった部分に原料のガラスをいれる

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⑤釜で焼成

 

という流れです。なにより、この①の原型を作るのが大変です。しかもほじくるので

失敗したらおじゃんです(用語が昭和でごめんなさい)。という感じで最初に試験的に完成したガラスの土偶がこれです。

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はい。顔がおつぶれになっております。こちらは長野茅野市発掘のビーナス土偶をモデルにつくりました。
なぜ顔がつぶれたかというと、粘土をほりだす際に足のほうから頭に向けて掘り出すので奥のほうまで見えなかったり角度がついている部分が掘り出しにくいため、粘土が残ってしまったのですね。
これはこれで味があって私は嫌いではありませんが、、、

今回はこの粘土の代わりにワックスというロウみたいなもので代用してみたのですが、、、これがまた大変でした。
粘土とちがって取り逃がしは少いものの、ロウを蒸気で温めて流しとるのですがこの作業がほんとにアホかというほど時間がかかります。

今回は縄文の手仕事展ということで日常使いできるものがお題でしたので、
ボトルキャップとペーパーウェイトを作って見ました。
磨く前の図がこちら↓

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このあと磨いて、この子たちのお目目やお口に宝石を入れて完成しました。
完成品はよかったらギャラリーまで足を運んでお目にかかってやっていただけますと嬉しいです(完成品のアップ写真を撮り忘れただけ)。

来年の春あたりをめどに個展をやりたいなぁー。
ここ最近、縄文を皮切りに古代への憧れが日々増しております。
久しぶりの投稿でした。

また風のむくまま投稿いたします。


ふうてん