フーテンまちこ氏のブログ〜Machiko known as futen〜

フーテンまちこ氏の日常と非日常と半径5メートル以内の人間模様

ディアンスナイト 

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     松尾さんと記念撮影




ども。ふーてんです。
書きたいことはたくさんあるんですが下書きばかりたまっています。
溜める傾向にあるのはよくないなぁ。
わたし、つい色々溜めてしまう性格なのです。
お金は溜まらないけど。。。。(´Д` )


さて、ディアンスナイトというのは先週行ったコンサートのお話です。
ディアンスとはクラシックギタリストのローラン・ディアンスという方です。
ちょうど去年の今頃、ご逝去され、その追悼を含めたコンサートでした。
日本の珠玉の若手ギタリスト4名が揃った珍しいコンサートでした。
詳細はこちら↓

dyens.kga.tokyo



ちなみに其の一人の松尾さんは飲み屋で知り合い(飲み屋での人脈ばかりが増える、、、)何度かコンサートに足を運ばせていただいていますが、
今回は4名のそれぞれのソロやデュオ、4人のカルテットまでとかなり盛りだくさんの
内容でした。

すごく印象的だったのが、
ギターの違いもあるんでしょうが、とにかく4人4様、全然音色が違うってことです。

ギターは普段、松尾さんのライブばかり行っているのでその音色に慣れてしまっていたのですが、大萩さんの音色はどこかすごく男性的で爽やかな印象でした。
その後に松尾さんの音色を聞くとすごくしっとりとしていて、艶やかな印象を受けました。きっと同じ曲を4人に弾かせたらきっとその差がよくわかるのでしょうね。
ディアンスさんは生前、パリの国立高等音楽院で教鞭をとっていて、松尾さんと大萩さんはその薫陶を受けた二人です。

わたしはあまりギターは詳しくはありませんが、コンサートの曲はすべてディアンスの作曲、編曲によるものでその趣味の幅広さと編曲の素晴らしさを実感できたコンサートでした。こちらが当日の内容↓

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素人のふーてんなんぞに批評されるべくもなくですが、ギターの楽器の特徴を最大限に活かされるような編曲がなされており、確かに原曲の良さを生かしてはいるのですが、明らかに違う魅力をたたえた編曲がなされています。


個人的には、ヴィラロボス賛歌とトリアエラがすごく気に入りました。
最後には4人での渾身のクインテットの演奏でした。アンコールでもまた「最初の便り」が演奏され、こちらもなかなか聴けない演奏で素晴らしかったです。

先日、「マチネの終わりに」という小説を読みました。

www.amazon.co.jp


この主人公もクラシックギタリストの設定で、読みながら演奏家の苦悩みたいなものにちょっとした共感を覚えました。

なんでもそうかと思うけど、人は何か大きな体験をした際ににその時に得たものを言葉にしたり形にする、表現するのには、その体験が深ければ深いほどそれ相応の時間がかかるような気がします。

演奏も、ただ楽譜通りに演奏することはできても、その曲を通して何を自分は伝えたいのかとか表現したいのかということを掘り下げれば掘り下げるほど演奏は深まるし、より洗練されて不必要なものが削ぎ落とされた本質的なものになるのだと思います。確かに技術は大事だけど、技術はその感性を伝えるためにあるものだとわたしは思ってます。

言葉にならないものをすぐに言葉にしたり形にすると陳腐なものになるけど
定期的なアウトプットの訓練は必要。とくに私のような溜めがちな人は。
自分にしか作れないコアな作品を作れるようになりたいなぁ。

「此世は自分をさがしに来たところ  此世は自分を見に来たところ」


と、陶芸家の河井寛次郎さんは言っています。
知らない自分にこれからも、たくさん出会いたいですな!


ふーてん